自由が丘の奇遇 その2

「ひやおろし」はご存知でしたか?


日本酒好きにはたまりません。


暑い夏の間を蔵でひと眠り。

一日一日熟成を深め、秋の到来と共に目覚める酒。


私は山口県出身。

実は日本酒処で美味しいお酒がたくさんあります。


今では山口の代名詞のように有名になった「獺祭」

でもね、これは最近の話で…地元では「五橋」「貴」「金雀」…と慣れ親しんできた酒があります。


昨年の秋のことです。

その中でも一番好きな「五橋」のひやおろしをランナップに入れてお客様に振る舞ってました。


ある日、どかどかとガタイのいい男性が4人、お店にいらっしゃいました。

最初は生ビールをがっつり飲んでましたが、「次いこう!」の一言で日本酒へ。


一応日本酒の品揃えは豊富でしたので、メニューを見ながら迷ってらっしゃいましたが、お一人がカウンターに置かれた「五橋」を見て、「おお!東京で五橋飲めるんじゃ~♪」と。

(ひやおろしはカウンターに商品直置きでpop対応していたのでメニューには載せてませんでした)



お客様の言葉使いに私のアンテナが!


「もしかして、山口の方?」


「そうよ、わしらは岩国。そういうアンタももしかして山口か!?」


そうですと答えると…


「そう思った、「五橋」とか「貴」とか普通置いてないもんね~」

と嬉しそうにしこたま注文してくれた。


暇だったので、話し込んでると実は

同じ中学校のひとつ先輩だったことが判明!


どうやら、東京の祭りに神輿の担ぎ手で来たらしく、1週間の滞在で最終日。

もうそろそろ東京の食い物に飽きてたとこよ!ですって(**)


こんな広い東京で、なんていう偶然なんでしょう!

私は地の利がない自由が丘で出店したことに特別な縁を感じました。


「何だか、出てくる料理が田舎を思い出させる味で全部美味かったよ!」と最後にハグして別れました。

追伸:料理は特別田舎を意識したものでもないし、材料は全部こっち(東京)のものよ」とは言い出せませんでした(笑)


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