日本って幸せなんだろうか?
隣の芝生はよく見えるってやつでしょうか。
テレビや雑誌などでも際立った特異性とナショナリズムを感じるイタリアと日本を比較すると真逆な気がします。
一流のシェフになればひと財産が得られるほど料理に対する格式が高いフランス料理界でも昨今では日本人シェフが三ッ星取ったり、要のソースに各国の調味料を隠し味にしたり(日本の調味料では味噌を使うらしいですよ~)と変革があるのに、イタリアには他国の文化が入りにくいと聞きます。
【イタリアの街並みはなぜ幸せを感じるのか】
欧州は全体的に落ち着きがありますね(東南アジアみたいにやたらと看板ないし)
何と、イタリアの住宅は人の寿命よりも長く何百年も使えるそうです。
しかも、資産価値が値下がりすることもなく、固定資産税は日本のように土地にほとんどの評価がかかるのに対して、建物だけにかかる。日本は地震国だから仕方ないとは言え、建物の寿命は20~30年程度、ローン完済する前に第二の使命を背負う。
そもそも、壊しては新しいものに作り変える日本の風習より、長く大切に使って嫌になれば売り払うというライフスタイルはゆったりした時間を感じる。
【イタリア人って一年中休暇してるイメージがある】
彼らの暮らしは「クリスマス」「復活祭」「ヴァカンツァ」の大きな三つの休暇を中心に回っていて、「短い人生謳歌しなくてどうする、仕事に為に生きる何て馬鹿げてる」という思想がだいたい我々と違う。
上段でお話しした理由もあり、イタリアでは持ち家率が高いうえ、別荘を持っている人が多い。日本人はお金持ちになると資産つくりの為に借家を建てるが、イタリア人は余裕ができると遊びの為に別荘を買う。買った持ち家も別荘も特にその後の出費をはらまないからだ。
遊びにお金を回せるからくりはこれだけじゃない。
日本でも大問題になっている年金。イタリアはヨーロッパ随一の良さ。
年金の算出方法が全く違うのだ。日本は安月給の若い頃から定年までの標準報酬額を合計し、その平均に期間と料率を掛け合わせる為、割安になる。一方、イタリアは定年前の最後の10年間の平均額が対象で、35年勤めた人はその70%が、40年勤めた人は80%が支給される。日本の社会保障制度は世界に勝ると聞かされてきたが、いやはや後進国ではないか。
まだまだある。
年金支給率が良いなら、労働者の負担が大きいのが理屈だが、そうではない。
日本は厚生年金保険料の負担が労使折半なのに対して、イタリアでは事業主が約7割、労働者が3割。健康保険料に関しては事業主が約9割、労働者1割。
失業保険料に至っては日本は事業主が2/3、労働者が1/3に対し、イタリアでは事業主が全額を負担する。
構造改革といいながら未だ貧しい労働者の負担を強いる事から脱却できない。
もう一つ大きな「医療費」という問題がある。
イタリアでは健康保険料が全て充当される。でも日本では生命保険にがん保険…と個人が自分の生命をお金に代える。社会保障が行き届いていないから皆先行き不安になる。
日本では老後の為にせっせと貯蓄をし、それでも想定外の病気になってしまったらとお金を使う事に萎縮してしまうのは必然。医療費が無料だから安心して老後を迎えられる~これも又必然であるが、これが自然に制度化されているイタリアは何と羨ましい限り。
決して、政治批判をしたい訳ではないので、このくらいにして次回へ続く。
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