タイムマシーンに乗って~
この世に生命を授かった生き物のなかで「生きる」ということに特別な意味を見つけようとするのは人間だけかもしれない。
その為か、人は様々なストレスを抱え生活をする。
その様も時代背景と共に多様に変化する。
私が生まれた昭和を説明するなら、戦後の混乱から落ち着き、高度経済成長を成し遂げ、国としては勢いのあった頃ではないかと思う。
当時の子供世代のストレスはもっぱら「優劣を決めるための比較の競争」「幸福か不幸かの人生の選別」などなど、大人達も自分の決めたレールが成功への道と頑なに信じて我が子を乗せるのに一生懸命だった。
そのストレスは「校内暴力」「暴走族」という反抗的な症状に現れた。
とかく“力”に根差した方向の表現が多かった気がする。
他人とは違う派手な服を着て、頭はリーゼントでわざわざ重い頭を背負う。
それに付随する奇抜な行為も全て『目立つ』ためだ。
群の中で埋もれたくないと必死でもがく青少年の健気な宣戦布告。
又、現実は暴力に訴えかけられる人ばかりではない。
「自殺」に関しては、年々増えているような感じはあるが、私が15歳の多感な頃と比較すると、
【自殺者合計】1981年 20,434人 2016年 21,897人 人口10万人中の自殺率は17.3%と変わらない。少子高齢化やリーマンショック以降の働き盛り世代の自殺増を考えると青少年世代の自殺は数的に決して悪化している訳ではなく、問題視するなら事に至ってしまった原因と理由が大きく違うことだろう。
人類が進化を遂げているとするなら、昔より今が良くなっているはずなのだが…。
当時のリーゼントは入れ墨に変わり、自己アピールからファッションに変わる。
昔は、悪いことをする人は悪い事をしそうないで立ちでわかりやすかったものだが(笑)
今じゃ、「えっ?」と思うような人が猟奇的な事件を起こす。
確かに、便利な世の中になった。
その昔、こんなのがあったら良いなぁ~と考えたものは今手中にあり、こんなことが出来たらいいなぁ~と思った空想の世界は着実に現実となっている。
でも、生きるという本質だけを考えると、きっと進化=幸福ではないんだろう。
いつの世にもストレスはある。
姿かたちが移り変わるというよりも、都度蓋をし、そのうえに新たな世界を積み上げてきただけなんだろうと感じる。
だからこそ、子供の頃に未来の自分に向けて埋めた「宝物」は夢の「タイムマシーンBOX」なのだ。
未来の自分が、子供の頃の記憶を辿るという幻想的なモノではなくて、本質的な超リアリズムなんだと思う。
今の子供たちは自分で望む好きな事をどんどんやって欲しい!
その子供たちが自由に生きれる世界にしてあげないと!
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