思い込み

アンチエイジングに効果がある赤ワイン!

 赤ワインに入っている大量のポリフェノールが肌や体の老化を遅らせてくれるというもの。



 昔、大ヒットした「発掘!あるある大事典」という健康番組があった。


 ここで紹介された食べ物は翌日市場では手に入らないという事態にもなったほど。

 当時赤ワインも題材になり、それから長年「赤ワイン=ポリフェノール=健康」というイメージは今もなお続いている。


しかし近年になって衝撃的な研究結果が発表された。 


その1  「フレンチ・パラドックス」  

これは、フランス人は他の先進諸国に住む人々よりも、チーズやバターなどの乳脂肪や、肉類などの動物性脂肪を多く摂取しているにも関わらず、心臓病による死亡率が低く、動脈硬化の患者も少ないという現象のこと。

この現象を解くカギとして、フランス人が他国の人よりたくさん飲んでいる「赤ワイン」に含まれる「ポリフェノールの抗酸化作用」が理由であると説明されてきました。

でも実際は決して、フランス人が長生きな訳ではなかった。

よっぽど日本人のほうが長寿だった。

(※ もちろん、食という大きなカテゴリーの中の一部であって、ワインが生命の長短に直結していると言いたいのではありません。)



ポリフェノールには抗酸化作用があり、動脈硬化、抗ガン作用、抗アレルギー作用、老化防止など体に有効な働きがあることは間違いありません。


では実際私たちは日常でどのくらいのポリフェノールを摂取できているでしょうか。


ポリフェノールは一日に1500mg摂取するのが理想とされていますが、調査によると成人の平均摂取量は通常の食生活で約1000mg/日。

この不足分を補うとするなら、コーヒー2杯、緑茶なら3杯強飲めば解消できる計算です。


ここに『思い込み』が入り込みます!

そう、なにも「赤ワイン」をがぶ飲みする必要などない。


しかも、そもそもポリフェノールは体内に取り込んだ量の約10%しか消化・吸収されません。

ポリフェノールの大量摂取=健康ではないのです。


そして更に衝撃的な研究結果が発表された。 

その2  「レスベラトロール」  

マウスなどのモデル生物・実験動物を用いた研究では、悲しいかな、「人間には効果がない」ことがわかってしまった(TT)


この流れと共に一気に赤ワインの都市伝説は疑いの目を向けられ、デメリットに焦点が当たります。

赤ワインはブドウの実と共に果皮や種子も醸造される為「タンニン」を含みます。

デメリットとはこれが原因。


『便秘になりやすくなる』
『貧血になりやすくする』



 タンニンは細胞や血液を収縮させる効果を持っており、胃腸に入ると粘膜を刺激して引き締めてしまい便秘になりやすくなるんです。

そうすると、体内の毒素の排出が上手くいかなくなるので 肌荒れや吹き出物の原因となってしまいます。 また、タンニンは 鉄分の吸収を邪魔してしまうので貧血気味の人はより貧血になるので注意が必要です。

この作用から考えると、赤ワインは食事を摂りながらしばらく経って飲む必要があり、食中酒としては適しません。


“健康と美容の為に!” やはり『思い込み』の世界です。

どちらかと言うと、特に女性はあまり赤ワインに固執しない方が良い。




 逆に白ワインはというと、 肌荒れや吹き出物対策に 有効な成分が多く含まれます。

☘ 白ワインには カリウムやマグネシウム・カルシウムが バランスよく含まれていて、それぞれお互い

が作用しあい血行を良くする効果があるので毒素排出や冷え症改善に繋がります。

 また、カリウムはむくみ改善効果があります。


☘有機酸 白ワインには有機酸と言われる 乳酸・リンゴ酸・酒石酸が含まれています。 有機酸には 腸内環境を整える効果があるので 便秘解消や毒素の排出に効果があります。 また、肌のキメを整えるのに カルシウムが必要なのですが 有機酸にはカルシウムの吸収を 助ける効果がありますので 白ワインを飲むだけで肌のキメが整う効果が期待できます。


☘ポリフェノール ポリフェノールは赤ワインだけに 含まれているわけではありません。 量は少なくなりますが 白ワインにも含まれています。 そのため、白ワインでも抗酸化作用は期待できます。


☘その殺菌作用。和食でいうところの酢。

10万個の大腸菌やサルモネラ菌を白ワインに漬けておくと10分でほぼ全滅させるくらいの殺菌効果があるそうですよ!この殺菌力で 悪玉菌を作らないように働いてくれます。


これらの作用は食事と一緒に摂ることで、胃への直接的な刺激も抑えられる為、食中酒としては最適です。


というわけで、 肌荒れや吹き出物のことを考えるなら 赤ワインより白ワインの方が断然オススメ!


昨今いろんな健康番組がありますが、「健康でいたい」「長生きしたい」という庶民の切なる願望とピンポイントで答えが得られるニーズが相まって、とかくいい面だけをクローズアップする傾向がある。

方や、病気やリスクからアプローチすると、とにかく恐れさせる情報ばかり。

ビクビクしてしまう。



情報が洪水のように溢れる現在は、一喜一憂せず個人が正確で必要な情報を選択することに尽きる。

ちなみにワインは飲むうえで適量とされているのが、180〜300ml。

グラス2杯程度であることも追記して…。   

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